人は物を12個でまとめたがるのはなぜ?

争いが起きにくいから~。
教えてくださるのは
帝塚山大学 教育学部 教授
城田直彦さん先週「時計はなぜ12時までなのか?」の中で古代エジプト人が星の観測から1年の長さや時間を調べたところ目印にしていた星シリウスが日没から12番目に観察されそこで夜が明けたことから夜を12等分し、時計の12時が誕生したとお伝えしました。
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更に月の満ち欠けがおよそ30日周期で、それを12回繰り返すと同じ季節が来ることから1年を12か月とする考え方が生まれたということです。ということは・・・。
私たちがいろいろな物を12個づつ数えるのも天体からみつけた12がもとになっているのか?
城田 いいえ実はそうじゃない。
時間を12で表すずっと前から12という数は大事な存在だった。
12は人類にとって欠かせない数だったそうです。
狩猟・採集してた頃から仲間と物や食料を分けることはとても大切な問題だった。
そして、「分ける」という観点で見ると12という数は都合がいい数なんです。
12は2人、3人、4人、6人と分けられるパターンが多いとても都合がいい数だった。
それで12は争いが起きにくいわけで、昔から使われていたわけです。
人類は数字が書けるずっと前から12の性質は使っていた。
そしてさらなる大発見が・・・。
時計の12時と1年を12個に分けるという考えです。
でもこれはものすごい偶然の一致。
こうして、12でひとまとめにする「12進法」という数の数え方が世界に広がっていきました。
例えば、数の呼び方が・・・。英語・ドイツ語・オランダ語などは12までと13以降の呼び方が明らかにかわっています。
例
1 ワン
2 トゥー
3 スリー
4 フォー
5 ファィブ
6 シックス
7 セブン
8 エイト
9 ナイン
10 テン
11 イレブン
12 トゥエルブ
13 サーティーン
14 フォーティーン呼び方が変わっている。
更に ダース 12をひとくくりにする単位。日本やドイツや多くの世界で使われています。
それから長さの単位
フィート
1フィート=12インチ(約30cm)
イギリスにはシリングという通過があったんですけど1シリングが12ペンスだったんです。このようにいろいろなところで、12をひとまとめにする文化が残っていた。
一方で人類が最初に使ったとされる古代エジプト文明の数字は10ずつ位が変わる10進数。
10の数え方は指の数から生まれたと言われています。
このように世界では10ずつ数える「10進法」と12ずつ数える「12進法」の両方が混在。
数え方が違うことで国同士がモノの売り買いをする際に混乱が起こり1875年10進法に統一する「メートル条約」が結ばれました。
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これがきっかけとなり、10進法が主流になったのだが・・・。
しかしなぜ、今でも12個をひとまとめにして売っているのでしょうか?
それは、12という数が
分けやすい
並べやすいっていう性質を持っているからなんです。
10個入りだと2通りだが12個入りだと4通りと置き方のバリエーションが増えるため、売る方も分けやすいし。
売り手も買い手もWIN WINな数。
つまり12は一番争いが起こらない数なんです。
人は物を12個でまとめたがるのはなぜ?
争いが起きにくいから~。
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分かりやすすぎ!!すごい!もういろんなこと教えてほしいww