仕掛学とは
さまざまな事例を集めたりして「新しい仕掛け」を生み出す学問領域。
大阪大学大学院経済学研究科教授
松村真宏
【例】ゴミ箱にバスケットのゴールを付けることで普通のゴミ箱に比べて1.6倍の人が使用したという。
このゴミ入れに失敗してもまた拾いに行ってまた離れて入れる。
あと、ローマにある真実の口。つい口に手を入れたくなる手指消毒器など。
これも7倍の人が手の消毒につかったという。
これから観光客などが増えていくのに文字などを使わずにオブジェでうまく誘導できるのではと言っていた。
その他いろいろな仕掛けでうまく人を誘導していた。
1 公平性
仕掛けた人仕掛けられた人のどちらもが幸せになる。
2 誘引性
「つい」「思わず」したくなるというもの。
3 目的の二重性
仕掛けた人、仕掛けられた人の目的が別々にあるというもの
例
・ポイ捨てを少なくしたい。
・ゴールしたい。
又吉も盗まれない傘の仕掛けを作った。
・・・・・
失敗も多いという。
たむろする人をなくすのに、鳥ののフンに注意の貼り紙とか魔法陣を書いたが中に入って写真取る人が現れたそうだ。
ただ、失敗することで、何が悪かったのかと考えて改良案とかみんなで話し合っていく中で、新しい発見が生まれてくるという。
松村 最初の想定っていうのは、いわば知っていることなのであまり実は発見ってなくてああ、そうやろねって結果になってしまうんですけどもそう思ってたのにならなかった方は発見としては大きいんですね。
こうなるに違いないと思ってたのにならなかった。なんでやろうっていう方が発見として面白いので、学生たちにはどんどん失敗してって言ってまして・・・。
失敗があった上で成功があったらその新しい観点の知見を得られるわけなのですごく面白くなりますね。
世の中ってああしてはいけない、こうしてはいけないっていうルールとか罰則とかすごく多くないですか?
問題起こった時にすぐみんなルールを変えようとか罰則を決めようっていうそういうことを考えるのが多いんですけれども、それって見方を変えれば選択肢を狭めてるんですね。
仕掛学のアプローチはそういう点で考えると全く反対でして仕掛学は選択肢を増やすアプローチ。
行動変容を強要しない。
何がいいかって言うと嫌な人は行動を変えなくていいっていう。
行動を変えてくれる人だけ行動を変えてくれたらいいよっていうふうなアプローチを採ってまして一気に全員の行動は変わらないんですけどもいい行動ってどんどん広がっていくと僕は思ってるので少数の人だけでもいいので行動が変わってくれたらそれを見た他の人もどんどんいいふうに広がっていったらいいなと思ってまして。
又吉 なんとなく強制されたりルール決められてやっているとそれだけでしんどいというか全く同じ行動取るにしてもやらされているって思った瞬間すごい疲れるんですね。
自分たちでやっているっていうのと全然感覚が違うというか・・・。
失敗があるってお話でしたけど、それも全て意味ある失敗だと。
松村 はい。失敗も含めてアカデミックでやっているので全部その知見を蓄えていくのが大事だと思ってるんですね。
「立ち止まってバラの匂いを嗅ぐ」っていうことわざがあるんですね。
それはどういう意味かといいますとゴールに向かうのが目的じゃなくてゴールの途中にあるバラの花とかに立ち止まる余裕が大事だよっていうことなんですね。
なので普段から道を歩いている時でも人がたむろってたりすると「なんで集まっているんやろ」とか思ってそこに近づいていってみたりとか。
又吉 仕掛学もなんかポジティブな解決法をさがしているということが僕面白かったというか好きな部分でなんかそういう考え方が癖づいてくると楽しいことが増えるからいいなあと思いましたね。
割とみんな嫌なことがあったらイヤだなたか楽しくないな、面白くないなと言って終わる人が多いじゃないですか。
そうじゃなくってその環境を自分の力とか自分の考え方によって変えていくっていう。それが面白いしそうすることで毎日が楽しくなって行くのかなっていうふうに思いましたね。
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